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2008年3月号

先日、いくつかの展覧会と作家との打ち合わせのために東京へ出かけました。そろそろ桜の蕾もふくらみ始めています。
春の展覧会も始まり、啓蟄以来、人々もいっきに行動開始といった具合にどこも混みあっていました。
NHKの連続ドラマの中で、落語家の草若師匠の出しもの、古典落語「愛宕山」を聞いていて、その野駆け(ピクニック)のはめもの(お囃子)と旦那、幇間、お茶屋の女将、芸者、舞妓の会話が何とも賑やかで、特に「空には雲雀がチュンチュンさえずっていようか下には蓮華タンポポの花盛り・・・」とお囃子とのからみが楽しそうで、早速米朝の「愛宕山」を図書館から借りてきて、しばらく楽しみました。
その愛宕山の中に「かわらけ投げ」という遊びが出てきます。
厄除けなどの願をかけて、高い場所から素焼きの日干し土器の皿を投げる遊びで、京都市の神護寺が発祥の地とされているそうですが、以前、沼田から国道120号線に入った椎坂峠でそんな遊びをした事を思い出しました。子供の頃は、土を水と手の力でダンゴのようにコチコチに固めた土遊びや、草花で編みこんだ髪飾りなど自然の中で遊び戯れていた事が懐かしく思い出されます。

先日、土屋文明記念文学館の主席専門員の石山幸弘氏が「紙芝居文化史」という本を出版されました。
あまりに昔の事なので、確かに自転車の後に紙芝居とお菓子が入った箱を積んで、おじさんが数人の子供たちの輪の中心で声高らかに物語を語っていた記憶はありますが、子供心に食い気の方が強かったのか、割り箸にからめた水飴や飴細工をハサミでチョキチョキあっという間に鳥や動物を作り上げ、筆で赤や緑や黄色の色をきれいに塗ってくれる姿の方が心に焼きついています。夕暮れの空の色と夕方の空気の匂いが感覚的に身体全体に沁みこんでいるようです。
新幹線の窓から藤岡インターの光が見え、薄暗くなった高崎の観音山が遠くに見え、家々の温かい明りが見え始めると、自然と夕方の空気の匂いが感じらます。「ふるさと」を懐かしく想うという感覚とは、こんな身体感覚なのかもしれないと思いました。
埼玉県立美術館で「熊谷守一展」が開催されています。97歳まで描き続けた画家のいのちが感じられる作品が並んでいます。単純化された造形は、やさしさと大胆さの中で生き生きと息づいていて、見る人の心のどこかに「ふるさと」を感じさせてくれるものがありました。
3月23日まで開催しています。

ノイエス朝日の展覧会案内

岡部蒼風とその仲間たち展
3月22日(土)~30日(日)
午前10時~午後6時(最終日は、午後5時終了)

岡部蒼風
新井狼子・遠刕一器・金家秀男・加納石人・川島巫山人・熊井淳一
斉藤芳子・白川昌生・住谷夢幻・田部井健二・日置路花・藤橋三思
藤原ジト・吉田光正

書家・岡部蒼風先生が逝去されてから6年半になります。
明治43年生まれ、半田神来や比田井天来に師事。中国、日本の書の古典、書論、書道鑑識学、文字学などを学び、若い頃は、書の新しい芸術運動を上田桑鳩らと進めました。その後、草人社を結成。
国内外でも作品を発表。昭和36年には草人社を離脱し、既成書壇とも訣別し、「グループ蒼狼」を設立、昭和41年には、「蒼狼社」と改組し、平成3年の解散まで30年間、書の新しい芸術運動を展開してきました。また、分野にこだわらず作家の交流の場として沙鶏会を結成。後進の指導にもあたりました。
毎年、横須賀・長浦町の東福寺で蒼風忌を行ってきました。
今回、岡部蒼風先生と関わりのあった作家数人に声をかけ、久々の展覧会を開催することにいたしました。他界された方、移住された方、また諸事情により今回声をかけられなかった方もおります。久しぶりに先生にお会いできるような思いでいます。お誘いあわせの上、お出かけ下さい。

3月29日(土)午後三時~ 入場無料 ドリンク付
出品作家数名によりフリートークをおこないます。
お電話でお申込み下さい。

白川昌生展 1974年→ストラスブルグからパリへ

4月5日(土)~20日(日)
午前10時~午後6時(最終日は、午後5時終了)

白川昌生氏がストラスブルグからパリに移った1974年頃に制作したドローイング20点を展示。会期中、毎週土曜日に白川昌生氏によるレクチャーを行います。現在の美術の状況、世界の動きを過去にさかのぼり、スライドを使い、オリジナルテキストによりお話をしていただきます。

「領域をこえて」美術の可能性 
1.「アマチュアなのかプロなのか」 4月5日(土)
2.「美術の拡大」 4月12日(土)
3.「場所とは」 4月19日(土)
*時間は、午後3時~ チケット 1回 1000円
ドリンク付 3回通 2500円
*オリジナルテキストの準備の都合上、ご予約下さい。
電話 027・255・3434 FAX 027・255・3435
*お申込みは、展覧会会期中にお願いいたします。

展覧会情報

八重原工人社・第一回展
3月20日(木)~25日(火)
午前10時30分~午後6時(最終日は、午後4時終了)
土蔵ギャラリー胡桃倶楽部(御菓子処花岡) 
電話 0268・62・0236
出品作家
安達忠良(イラスト)・船山滋生(彫刻)・小山久美子(紙漉)松本全廣(遊印)・東亮(建築)・角理羽子(陶芸) 水上勉先生の勘六山房で仕事をしている紙漉の小山久美子さんと陶芸の角理羽子さんが出品しています。

岡本健彦新作展
3月22日(土)~30日(日)月曜休廊
午前10時~午後6時30分
阿久津画廊 電話027・223・2259 

お知らせ

群馬県立歴史博物館のショップ(朝日印刷運営)がいよいよ4月1日(火)9時30分オープンになります。
是非、お立ち寄り下さい。
担当は、橋本恵(ショップ・忌部・平石・脇野)

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