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2007年7月号

六本木のアート・トライアングルと言われる国立新美術館、サントリー美術館、森美術館の3館の中、「森美術館」で開催されている「ル・コルビジェ展」と「ねむの木のこどもたちとまり子美術展」を見てきました。六本木には、あまり縁がなく国立新美術館が出来てからというもの六本木通いが始まりました。昼食時は美術館のレストランは2時間以上待ちとの事、美術館周辺は、路地が入り込んでいて食事処
を探すだけでも大変です。

森美術館は、54階建ての森タワーの最上階、エレベ―ターの速さにも驚きましたが、52階の展望台から見た久しぶりの東京風景に少し感動しました。ル・コルビジェは、スイス生まれ、主にフランスで活躍した建築家です。上野の国立西洋美術館本館の基本設計は、ル・コルビジェによります。今回の展示は、絵画作品や彫刻作品も数多くまた、大規模な都市計画、集合住宅、教会などの模型、設計図、写真をはじめ、椅子なども展示しています。

パリのアトリエの実寸大空間や最後に到達した最小限の住まい(約8畳位の小屋)は、ベット、テーブル、単純な間取りと家具でコルビジェの世界を実体験出来ます。いつか、建築家の安藤忠雄が「最終的には、住吉の長屋のような小さな住宅の仕事がしたい・・・」と言っていた事を思い出しました。コルビジェが「住宅は住むための機械である」と言ったそうです。建築家が最終的に「最小限の住まい」にいきつくのは、いかにも象徴的で意味深い感があります。

軽井沢高原文庫の堀辰雄の山荘や花巻市郊外にある高村光太郎の山荘をふっと思い出しました。
年齢を重ねるごとに物は減らしていって、なるべく単純な生活空間にしたいと思いつつ、日増しに物が増え、思考回路まで溢れてくるような毎日にちょっとうんざりしますが、こんな空間体験をしてみると、人間の生活は、物がないと思考回路が少し豊かになったような不思議な感覚になる事を学びました。とは言っても人間の「欲」という虫は知らないうちにむくっと頭をもたげてきて手を伸ばします。

この年齢になれば一つ増やせば、五つ減らし・・・といった具合にしていかないと生活空間は満杯になってしまいそう・・・そう思いながら今日も本屋に行って、また数冊の本を買ってきてしまいました。
                            
ノイエス朝日〈展覧会のご案内〉

高橋芳宣作陶展
7月7日(土)~16日(月・祝)
午前10時~午後6時(最終日は午後5時終了)

作家在廊日
7月7日(土)・8日(日)・14日(土)
  15日(日)・16日(月・祝)

第五回 ノイエス展
7月21日(土)~29日(日)
午前10時~午後6時(最終日は午後5時終了)

出品作家
伊津野雄二(愛知県)・金家秀男(太田)・柏木一天(益子)
グロリア・ワン(台湾)・小林正(高崎)・住谷夢幻(前橋)
関次俊雄(下仁田)・広田義人(太田)・藤森カツジ(軽井沢)
真下京子(高崎)・宮下文孝(高崎)・茂木康一(榛東)

~もう息ができないわ~
没十周年マザー・テレサ追悼写真展
写真家/沖守弘 
記録ビデオ(構成・演出)/遠藤敦司(日本放送作家協会員)
8月18日(土)~26日(日)
午前十時~午後六時(最終日は午後五時終了)

特別企画
8月18日(土)午後2時30分~ 
記念講演と写真集・著作サイン会 講師・沖守弘
ビデオ上映「マザー・テレサと再会」
入場無料(要予約)
  企画・協力:前橋朗読研究会「BREATH」群馬朗読塾
*お席の都合がありますので、お電話かファックスで必ずお申
し込み下さい。ただし、お申込みのお電話は展覧会会期中に
お願いいたします。(展覧会会期以外は休廊しています。)

本のご紹介

「栗生楽泉園の詩人たち―その詩と生活」
 久保田穣 著
        定価3,500円(税込)

季刊「軌道」に「栗生の詩人たち」の標題で連載、あるいは断続的に29回にわたり掲載。15年を経てここに長年の論考が一冊にまとまった。
長い間のライに対する差別と社会的偏見のなかを生きてきた人々の詩作にかける思いと創作に対する厳しさを優しく温かく、そして一人の詩人としての厳しい眼で書き綴った。

久保田穣(くぼたゆたか)
昭和9年、群馬県桐生市生まれ。群馬大学学芸学部卒業。
その後、小・中・養護学校に38年間勤務。
昭和41年度群馬県文学賞(詩部門)受賞。
詩集に「小鳥の詩」「日常」「風樹」「蝉の記憶」「眼の列」
「サンジュアンの木」(第35回壺井繁治賞)
評伝「詩人木村次郎」他多数。
現在、詩誌「軌道」同人。群馬文学集団「ちょぼくれ」同人
群馬詩人会議「夜明け」会員。詩人会議、日本現代詩人会、
群馬詩人クラブ等に所属。

*「栗生楽泉園の詩人たち」は、ノイエス朝日で扱っています。
  郵送も承ります。(送料は実費)

久保田穣氏の編集をしていて以前勤務していた書店で知り合いになった小林弘明さんの事を何度も思い出しました。
小林さんは「栗生の詩人」でした。
偶然、本の注文を画廊にいた私が電話で受けたのがきっかけで2~3ヶ月に一度位「何かいい詩集はないかい」「おもしろい本はないかねえ」と聞かれ、その度に私は「ありますよ・・」と言って群馬の詩人たちが出版した本や自分で読んでおもしろかった本を紹介し、数分間、本の話や作家の話、出版業界の話などしました。小林さんは楽泉園の車で県展に出品している友達の絵を見に来たと二度、草津の高原豆のお土産を手に楽しそうに本屋の一階で私を待っていてくれました。小林さんの詩集は今でも自宅の本棚に優しい声と笑顔とともに並んでいます。
                        (武藤)

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